中華料理を食べに行くと、マッシュルームのような丸いきのこが入っていませんか?
よく見ると丸い袋状の中に小さなキノコが収まっているのが分かります。
これは袋茸という種類なのですが、実は生で食べるとものすごくジューシーで美味しいそうなのです!
ここでは、中華料理に入っている丸いきのこの種類について、また国産はあるのか調べました。
中華料理に入っている丸いきのこの正体
中華料理に入っている丸いきのこは、袋茸(フクロタケ)というマッシュルームの一種です。
小さいうちは茎の部分が袋状に包まれており、袋の中にきのこが入っているような形状のため、この名が付けられています。
この形状は、実はまだ幼菌の状態であり、成菌になると袋から茎が出てきてきのこが出現してきます。
その茎も食用になるのですが、主に流通している袋茸は、幼菌の状態で収穫し、袋茸として生産されます。
日本ではあまり馴染みはありませんが、世界各地に自生し栽培されているきのこです。
マッシュルーム、シイタケの次に生産量・消費量が多く、世界三大栽培キノコの一つに数えられています。
中華料理やベトナム料理、タイ料理ではトムヤムクンにも欠かせない食材です。
炒め物や蒸し物、スープ料理の具材など、あらゆる料理に使えるとあって、万能食材として使用されています。
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国産袋茸はある?
中華料理やタイ料理などに使用される袋茸ですが、残念なことに日本で流通している袋茸は、ほとんどのものが輸入の水煮商品です。
袋茸の最大の欠点は、日持ちがしないことです。
ですので、生のまま袋茸が食べられることはめったにありません。
冷蔵庫で保存すると、たった一晩で水分が出てきてしまい、ブヨブヨになってしまうため、15~20℃の常温で保存しなければならず、夏冬なら収穫後1日、春秋なら2~3日ほどしか日持ちがしないのです。
また、きのこ全体が白いふわふわとした菌糸に覆われることも多く、食べても問題はないものの、カビと勘違いされて敬遠する人も多いようです。
そういった理由から、スーパーなどでの店頭販売がなかなかできないため、日本での流通が難しいのです。
袋茸の輸入品は水煮だけ、しかしこの水煮は美味しくないので、日本ではあまり認知されていません。
そんな中、群馬県高崎市で国産の袋茸を栽培している生産者がいるという情報を見つけました。
生産者は、日本ふくろ茸ファームの戸田裕司さんという方です。
本業は広告デザイン業をされているとのことですが、副業として袋茸の栽培を始められたそうです。
戸田さんが袋茸の栽培を開始してからすでに13年が経過しているそうで、収穫が安定してきたのは、ここ2~3年のことだと言います。
袋茸の菌床は、稲わらの堆肥を主原料とし、栽培方法はマッシュルームを彷彿させます。
湿度は強く、かなり暖かい環境で栽培されています。
袋茸は、菌床の上からだけでなく、右往左往と発生するため、収穫はかなり大変なようです。
しかし、いつかは袋茸の生産が本業になるよう、一生懸命努力されています。
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フレッシュな袋茸のお味は?
袋茸は、食感がメインのきのこだと思われがちですが、生で食べるととても旨味のあるきのこです。
食感も良い上、ジューシーな旨味なので、スープやだし料理などにはとても優れた食材です。
日本で流通している輸入の水煮品の袋茸は、この旨味が抜けてしまっているため、袋茸の本当の美味しさを知る人がほとんどいないのです。
これは本当にもったいないことです。
しかし、日持ちのしない袋茸を生で食べることは難しい・・・。
そこで日本ふくろ茸ファームでは、収穫直後に冷凍し、その後冷凍焼けを防ぐために真空パックに詰めなおし、商品として販売されているそうです。
解凍すると袋茸の美味しいドリップが出てしまうため、凍ったまま調理に使うのだそうです。
真空パックには丸ままの袋茸が入っているのですが、常温に5分ほど置いておけば、凍ったまま包丁で半割りにすることもできるそうです。
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