むかし台湾旅行に行ったとき、夜市で漂ってきた甘くてスパイシーな香りに思わず足が止まったことがあるんです。
あれが八角との出会いでした。
チエばあちゃんです。
八角とシナモンの違い、あなたはきちんと説明できますか?
どちらも甘い香りのする香辛料ですが、実は原料も味も使い方もまったく違うんですよ。
今日は、この2つの香辛料の味・香り・効能の違いと、お料理での正しい使い方をお伝えしますね。
八角とシナモンの違い|そもそも何が違うの?
まず「八角もシナモンも同じようなもの」と思っている方、実はけっこう多いんです。
でもね、これはまったく別の植物から作られる香辛料なんですよ。
八角(スターアニス)は、中国原産の「トウシキミ」という常緑樹の実を乾燥させたものです。
星の形をしていることから英語では「スターアニス」と呼ばれています。
アニスや甘草に似た独特の甘い香りと、ほのかな苦味が特徴ですよ。
一方、シナモンは「クスノキ科」の樹皮を乾燥させたものです。
八角が「実」なのに対して、シナモンは「樹皮」なんですね。
やさしい甘みと上品な香りが持ち味で、お菓子との相性が抜群です。
簡単にまとめると、こんな違いがありますよ。
・八角:甘さの中にスパイシーさと苦味がある → 肉料理・中華料理向き
・シナモン:やさしく上品な甘い香り → お菓子・ドリンク向き
八角の味と香り|やりがちなNG使い方
八角はシナモンより香りがずっと強い香辛料です。
ここを知らずに使うと、お料理が台無しになってしまうことがあるんですよ。
ありがちな失敗は「入れすぎ」です。
八角は割ったり砕いたりすると香りがさらに強くなります。
「もうちょっと香りが欲しいな」と思って追加すると、薬のような匂いが料理全体を支配してしまうんです。
チエばあちゃんのおすすめは、煮込み料理なら1リットルのだし汁に対して1〜2かけを目安にすること。
丸ごとの八角を1個入れるのではなく、星形の「かけら」を1〜2片だけ使うのがコツですよ。
煮込み終わったら必ず取り出してくださいね。
入れっぱなしにすると、どんどん苦味が出てしまいます。
八角の正しい使い方|プロ級の風味を出すコツ
では、八角を上手に使うにはどうすればいいか、具体的にお伝えしますね。
① 油で香りを引き出す
八角は油との相性がとても良い香辛料です。
炒め物の最初に、冷たい油に八角を入れて弱火でじっくり加熱してみてください。
ふわっと甘い香りが立ってきたら、そこにお肉や野菜を入れるんです。
これだけで、お店のような本格的な風味になりますよ。
② 煮込み料理には丸ごと入れて後で取り出す
豚の角煮や東坡肉(トンポーロー)を作るときは、八角を丸ごと1個、煮汁に入れるのが定番です。
八角の香りが豚肉特有の臭みを和らげて、深みのある味わいに仕上げてくれます。
鹿やイノシシなど、クセの強いお肉にもぴったりですよ。
③ デザートの飾りと香りづけに
杏仁豆腐やコンポートに八角を浮かべると、甘い香りがほんのり移って大人の味わいになります。
星形の見た目がかわいいので、おもてなしにもぴったりですね。
シナモンとの使い分け|迷ったときの選び方
「八角とシナモン、どっちを使えばいいの?」と迷ったときは、こう考えてみてください。
お肉の臭み消しや中華・アジア料理なら → 八角
お菓子やパン、コーヒーなどのドリンクなら → シナモン
八角にはお肉の臭みを緩和する効果があるので、煮込み料理との相性が抜群です。
中国の代表的な混合香辛料「五香粉(ウーシャンフェン)」にも、八角は欠かせない存在なんですよ。
シナモンは甘みを引き立てるのが得意ですから、アップルパイやシナモンロールには最適です。
最近ではシナモンの血行促進効果も注目されていて、冷え性対策にシナモンティーを飲む方も増えていますね。
八角の保存方法と選び方のポイント
八角は湿気と高温にとても弱い香辛料です。
密閉容器に入れて冷暗所で保存するのが基本ですよ。
選ぶときのポイントは、星の形がきれいに整っていて、赤褐色でツヤのあるものを選ぶこと。
割れていたり色がくすんでいるものは、香りが飛んでしまっている可能性があります。
スーパーの中華食材コーナーや、カルディなどの輸入食品店で手軽に購入できます。
少量パックで売られていることが多いので、使い切れる量だけ買うのがおすすめですよ。
八角もシナモンも、それぞれの良さを知って正しく使えば、おうちのお料理がぐんとレベルアップします。
まずは豚の角煮に八角をひとかけ、よかったら試してみてくださいね。




