訃報は突然訪れるもの。
そんな時でも慌てず、最低限のマナーを身に付けていますか?
親族に不幸があった場合、親しい親類に相談することもできますが、会社関係ともなると、ご霊前の金額などなかなか相談できませんよね。
しかし、社会人として知っておくべき常識です。
ここでは、会社関係へのご霊前の金額の相場や注意点などをご紹介します。
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ご霊前、会社関連の場合の書き方
会社名だけで香典を出すということはごく稀です。
取引先の社葬あるいは取引先の方が亡くなった場合でも、故人との間柄が伝わるよう、会社名を右に添えて社長名を記載します。
また、職場内で連名で香典を出す場合、3名までなら、会社名を書いてから右から順に目上の人から目下の人へと記載します。
3名以上の場合は、表書き中央に代表者1名の名前を記載し、その左側に「他●名」と書いたり、「○○株式会社 経理部一同」などと記載し、中袋に氏名と金額を書いた明細を入れたりします。
会社の社長名で香典を出す場合は、会社名を記載し、「代表取締役 ●●▲▲」と書きます。
一行に収まらない場合は行を分けて書きますが、その際は氏名を中央にします。
上司の代理で会葬する場合は、「●●▲▲代」のように、「代」を左下に小さく添えます。会葬者名簿にも同様に記載します。
もし上司の名刺を預かっているようなら、その上司の名刺の右上に「弔」と記載し、左端もしくは下隅に「上司の代わりにご会葬をさせて頂きます。○○△△」と小さく添え、香典と一緒に受付に渡します。
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ご霊前の金額、会社関係の相場は?
亡くなった方が、勤務先の上司や社員、同僚、部下の場合は5千円~1万円、その家族の場合は3千円~1万円がご霊前の相場です。
取引先の直接の担当者が亡くなった場合、または取引先の重役以上の役職者が亡くなった場合は、会社の社長名で香典を出すこともあるため、まずは上司に相談しましょう。
金額は取引の程度や相手の年齢によって変わりますが、直接の担当者の場合は3千円以上、重役以上の役職者の場合は1万円以上が一般的です。
香典は贈らず、弔電やお花を手配することもあります。
社葬が行われた場合、普段からのお付き合いの程度によって変わりますが、ご霊前の相場は1〜3万円程度です。
親しくお付き合いがある、社長同士が長年にわたってお付き合いがある、大口の取引先の会社で行われる社葬である、といった場合には、社長名で3〜10万円程度を包むこともあります。
一般的には、香典とは別に花を贈ることが多いようで、香典と花で3~5万円が相場です。
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葬儀に伺えない場合のマナー
訃報を聞いた際、すでに参列できない日程だとわかっている場合は、欠席の返事をしましょう。
欠席理由は、こと細かく伝える必要はなく、「やむを得ない事情があって」・「どうしても都合がつかず」といった言葉で伝えましょう。
もし、家族が代理として弔問できるようなら、代理人を立てる方法もあります。
その家族は、故人や遺族と面識がなくても構いません。
この時の香典の表書きや記帳は、代理人ではなく本人の氏名を記載します。本人の氏名の下に「代」、代理人が妻である場合には「内」と添えます。
代理人が立てられない場合は、弔電を送り、香典を郵送しましょう。
弔電は、葬儀の前日までに届くようにしなければなりません。
届け日と届け先、喪主名、差出人名、通信文などを用意して申し込みます。喪主名がわからない場合は、「故人のフルネーム ご遺族様」でも大丈夫です。
香典は、ほかの参列者に預けることも可能ですが、できないようであれば現金書留で郵送します。
その場合、現金書留用の封筒に入るようなのし袋を選びます。
その他、葬儀会場に飾る、供物や供花を贈って弔意を示すこともできます。
供物は、故人の信仰していた宗教によって変わります。
供花の場合も、宗教による違いがあるため、自分で用意するよりも、葬儀社に依頼して用意してもらうことをおすすめします。
香典や供物、供花を贈る際に、お悔やみ状も一緒に添えるといいでしょう。
お悔やみ状には頭語や時候の挨拶などを書かず、遺族を気遣うような言葉を含ませてください。
葬儀に参列できなかったけれど、どうしても故人にお別れを伝えたいという場合は、葬儀後に弔問することもできます。
その際は、先方の都合を必ず確認してから伺うようにしましょう。
訪問時の服装は、派手な服やアクセサリーなどは避け、葬儀を連想させる喪服や黒色も避けましょう。
お花や線香など、少額の供物を持参するといいでしょう。
のしの表書きは「お供え」で、結び切りのものを使います。
線香を手向け、お悔やみの言葉を述べたら早々と引き上げるようにしましょう。