毎年1月15日の小正月に行われる「どんど焼き」を知っていますか?
どんど焼きは昔からの日本の伝統行事ですが、最近はどんど焼きを行う地域が減少しているそうなのです。
せっかくの伝統行事、その意味や歴史を子供向けに教えていきたいですよね。
そこで、どんど焼きとはどんな行事なのか、大人が子供向けに説明できるようその意味や歴史をまとめました。
どんど焼きはどんな行事?
「どんど焼き」とは、毎年1月15日の小正月に、神社やお寺、田んぼなどに、青竹や藁(わら)、杉、檜などの枝で小屋ややぐらのようなものを作り、お正月を迎える時に飾った門松やしめ縄飾り、書き初めの書などを焚きあげる、日本に古くからある伝統行事です。
その呼び方は地域によってさまざまで、「左義長(さぎちょう)」や「さいの神(新潟)」、「三九郎(さんくろう)(長野県)」など、20種以上もの呼び名があるそうです。
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どんど焼きを行う意味とは?
どんど焼きには、お正月にお迎えした歳神様を、お正月飾りを焼くことによって炎とともにお見送りをする、という意味があります。
これは、お盆の際に行う「迎え火」や「送り火」と似た火祭りの一種です。
また、どんど焼きは、「五穀豊穣・商売繁盛・無病息災・家内安全・書道の上達」を祈願する行事でもあります。
五穀豊穣では、どんど焼きで焼けた灰を田畑に撒くと病害虫から農作物を守ってくれると言われています。
無病息災では、どんど焼きの火で焼いた団子やお餅を食べると、その1年健康に過ごすことができると言われています。
徳島県では、どんど焼きの火で焼いたみかんを食べると風邪をひかないと言われているそうです。
家内安全では、どんど焼きの焼け終わった灰を持ち帰って家の周囲に撒くと、魔除けになると言われています。
書道の上達では、書き初めを火にくべた時に炎が高く上がると、字が上手くなると言われています。
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どんど焼きの由来とは?
どんど焼きは、鎌倉時代には行われていた行事であると言われています。
しかし、その起源は、平安時代の宮中行事「左義長(さぎちょう)」であるとされています。
この左義長という儀式は、天皇が書かれた吉書や短冊、扇などを、陰陽師の手によって宮中の庭で燃やし、その年の吉凶などを占ったとされています。
宮中で行われる毬競技で、毬(まり)を打つ杖の「毬杖(ぎっちょう)」を三脚のように組み、その中で燃やしたことから、三毬杖(さぎっちょう)と言われるようになり、それから左義長の名が付いたとされています。
ただ、なぜその漢字になったのかは分かっていません。
もともと宮中での行事であった左義長が、いつの間にか庶民にも伝わり、現在のように浸透してきたと思われます。
左義長が「どんど焼き」と呼ばれるようになったのは、火が勢いよく燃え上がるさまを「尊(とうと)や尊(とうと)」と囃し立てたことから、それが訛ってどんど焼きになったという説があります。
また、どんどん勢いよく燃えるさまから呼ばれるようになったともいわれています。
以前のどんど焼きは、子供たち自身が組み立てや飾りつけなどを行っていたそうです。
しかし、最近では子供の数が少なくなり、さらに都市部においては火災の危険なども懸念され、どんど焼きを行う地域がどんどん減少してきているようです。
しかし、あなたの住む地域で、もしもどんど焼きが行われているのなら、ぜひ参加してみましょう。
日本古来から存在する伝統行事は、できるだけ大切にしていきたいものですね。