自然界におけるシロアリは、森の土を栄養豊富な土に変える役割も大きく、豊かな自然を守るためには必要です。
とはいえ、人間界ではいては困る生物です。
羽アリの駆除方法として、まずは大きさや飛翔期間などで本当にシロアリなのかを判断することが大切です。
ここでは、 シロアリと羽アリの大きさの違い、駆除方法、期間についてまとめました。
シロアリの羽アリ2種を比較!
日本には現在、22種のシロアリの生息が確認されています。
その中でも、建築物に危害を与える代表的な種は、ヤマトシロアリとイエシロアリです。
ヤマトシロアリとイエシロアリの特徴を比較してみました。
「ヤマトシロアリ」
ヤマトシロアリは、北海道北部を除く日本全土に分布しており、羽アリの体長は4.5~7.5mm、黒褐色で前胸背板が黄色をしています。
羽の長さは7~7.4mm、淡い黒褐色の半透明をしています。
羽アリが飛ぶ時期は、4~5月の昼間で、走行性はありません。
頭部は淡い褐色で円筒形をしており、体長の1/2の長さを占めます。
「イエシロアリ」
イエシロアリは、千葉県以西の海岸線に沿った温暖な地域と南西諸島、小笠原諸島に分布しており、体長は7.4~9.4mm、黄褐色をしています。
羽の長さは9.2~12.8mm、淡い黄色で半透明をしています。
羽アリが飛ぶ時期は、5~7月の夕方から夜にかけて、光のあるところに集まります。
頭部は淡い褐色で卵形をしており、体長の1/3の長さを占めます。
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羽アリはすべてシロアリとは限らない!
一般的に、翅(ハネ)のついた蟻のような虫を、総称して「羽アリ」と呼びます。
羽アリと聞くと、シロアリを連想される方が多いようですが、実は羽を持つ蟻はすべてシロアリであるとは限りません。
日本国内には多くの種類の蟻の生息が確認されていますが、その多くが繁殖時期になると、羽アリとなって飛び出します。
これを「群飛(スウォーム)」と言い、蟻の種によって群飛の時期がさまざまなのです。
シロアリと蟻類の羽アリの見分け方
では、シロアリと蟻類の羽アリの見分け方をご紹介します。
シロアリは、日本全土に分布しているヤマトシロアリで比較してみました。
まず、シロアリの触角は数珠状にまっすぐ伸びています。
蟻類の触角は、「く」の字形に曲がっています。
身体の形状は、シロアリはずん胴、蟻類はくびれています。
羽については、シロアリは前後の羽の大きさが同じで、羽はすぐに取れたり落ちたりします。
蟻類の羽は、前羽の方が大きく、取れにくいのが特徴です。
群飛時期については、シロアリは4~5月ですが、蟻類は種類によってさまざまで、春先から初冬まであります。
羽アリ駆除方法
羽アリは、その多くが玄関や風呂場などから飛び出し、多いときで数万匹にも達します。
羽アリは、その時期にのみ作られる、「群飛孔」と呼ばれる穴から飛び出します。
羽アリが出てくるスポットを中心に、一気に掃除機で吸引し、吸い取った後はゴミ袋に詰めてゴミ箱へ捨てましょう。
羽アリの多くは、吸引の衝撃で死んでしまいます。
万が一生存していたとしても、水分を取ることができずに24時間以内に死んでしまいます。
殺虫剤を噴霧し、殺虫剤まみれの死骸や羽を掃除するのはとても大変ですので、掃除機での吸引がおすすめです。
もし、夜に羽アリが出た場合は、いったん照明を落とし、窓を開けて懐中電灯などの光源を外側に向けましょう。
羽アリは、光に向かって飛ぶ性質があるので、灯りに群がります。
室外に光を向けることで、室内に飛び回る羽アリを外へ誘引することができます。
羽アリは、2、3日、長くても一週間のうちに出なくなります。
羽アリが出なくなったからといって、シロアリがいなくなったわけではありません。
目に見えない家のどこかで、まだ大量の働きアリ達が危害を加え続けている可能性が高いのです。
羽アリの駆除が終わったら早急に、シロアリ駆除対策を取りましょう。
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