ここ数年、日本全国でキノコバエが大量発生しています。
人を刺したり噛んだりするわけではないですが、目や口に入ってきたり、洗濯物を汚してしまったりと、私たちの生活に不快をもたらす不快害虫です。
今年も、大量発生して私たちの生活を脅かすかもしれません!
そんなキノコバエ対策をまとめました。
キノコバエが大量発生する事例が続出
平成19年、静岡県熱海市でキノコバエが大量発生しました。
これを皮切りに、愛知県豊橋市・広島県広島市・愛知県岡崎市・京都府宇治市・岐阜県多治見市、可児市、御嵩町、富加町、川辺町、八百津町・愛知県豊田市など、多くの自治体でキノコバエの大量発生の被害が報告されています。
これらは、発生規模が大規模だったため、保健所や役場側から被害の勧告があったものですが、実際はもっと多くあったと考えられます。
実際、岐阜県のキノコバエの相談件数は、平成23年で18件だったものが、2年後の平成25年には224件にも増えているのです。
平成26年6月中旬頃からは、兵庫県姫路市内の広い地域において、大量発生が起こっています。
また、岐阜県下呂市南部では、平成25・26年の2年間、キノコバエの大量発生が原因で給食センターが操業を停止し、子供達は弁当を持参して登校しました。
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キノコバエが大量発生する原因
キノコバエは、野山や畑、植木鉢といった、水分を適度に含んだ腐葉土のある場所から発生するとされています。
しかし、それは今に始まったことではなく、大量発生する以前からその環境は変わっていません。
また、森林伐採をしたり畑を開拓したり、山火事があったなどといった新たな環境の変化があったわけでもありません。
つまり、キノコバエが環境に左右されることなく、周期的に大量発生していると考えられます。
キノコバエの寿命は4時間です。
発生してから4時間後には死骸の山を作り、これを毎日繰り返します。
この習性は、セミやホタルと似ています。
素数の年に大量発生する「周期ゼミ」というのをご存知でしょうか。
周期ゼミは、13年または17年の一生の99%を、地中で幼虫のまま過ごします。
特定の年の夏がくると、幼虫たちはいっせいに地面から這い出し、地上で一生を終えます。
セミは捕まえるのが簡単で、攻撃することもないので捕食者の餌食にされやすいため、周期ゼミは、大量発生することで生存の可能性を高めています。
何万匹というセミがいっせいに現れたら、自分が食べられる危険性が低くなると考えているのです。
これは、群れになれば自分が狙われる確率が減るという、希釈効果を期待した生態なのですが、大量発生をするキノコバエにも同様のものを感じられます。
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キノコバエの発生時期はいつ?
キノコバエは、4~6月及び9月~11月の特に梅雨時期に大量発生します。
8月が含まれていないのは、気温が高すぎて幼虫の生育が阻害され、自然淘汰されるためと考えられます。
1日のうちでは、早朝の5時から午前10時頃に多く発生し、雨が降った翌日が晴れると、特に多くなります。
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キノコバエの駆除方法や、予防対策
キノコバエの発生時間となる、早朝から午前10時くらいまでは、扉や窓を開放したままにせず、極力閉めておきましょう。
明るくて白い場所に集まる習性がありますので、部屋の電気を消し、カーテンを閉めておくことをおすすめします。
夏場ですので、窓を閉め切ると暑くなりますが、換気扇やクーラーからも侵入してきますので、発生時間帯には稼働させないでください。
窓枠や天井、床といった発生場所には、黒っぽい紙やボードなどをガムテープで目張りしておきましょう。
屋外に扇風機を置き、侵入経路となる窓やドアに近寄らないよう、横や下から風を送るのも有効です。
また、部屋の隅の一ヶ所に風を送ってキノコバエを誘導させ、そこにハエ取り紙やハエ取り棒を設置しておくのも効果的です。
駆除したキノコバエをすぐ片づけられるよう、常に掃除用のコロコロを準備しておきましょう。
家の周辺に害虫駆除粉末剤を撒いておくのもおすすめです。