「コバエ」というのは総称で、私たちが目にするコバエはいくつかあり、生態も発生源もそれぞれ違います。
なかでも、大量発生して世の中を賑わせるキノコバエ。
コバエは生ゴミに群がるイメージが強いので、冷蔵庫が原因では?と考える人も多いかもしれません。
ここでは、キノコバエの発生源は本当に冷蔵庫なのか、生態から検証していきます。
家で発生するコバエの種類
「コバエ」とは、小さなハエを総称したものです。
私たちが普段目にするコバエは4種類いて、それぞれ生態や発生源が異なります。
よくキッチンで見かけるのが「ショウジョウバエ」です。
赤い目をしていて、体は黄色みがかった茶色をしています。
体長は2mmほどで、すばしっこいのが特徴です。
生ゴミや腐った植物のにおいに誘われ、窓やドアの開閉のすきに入ってきます。
特に腐った果実を好みます。
生ゴミなどに卵を産みつけることで発生すると考えられます。
ショウジョウバエ以上に動きが速いのが「ノミバエ」です。
体長は2~3mm程度で、体は黄色みがかった茶色をしていますが、ショウジョウバエよりは少し黒みがかっています。
腐った植物、ゴミなどに集まり、俊敏に飛んだり、食卓や台所などを歩き回ったりします。
動きがとても速いので、ちょっとした家のドアの開閉のすきに入ってきます。
特にローストビーフと野菜料理が好きで、食べ物やゴミのにおいに誘われて部屋に入ってくるようです。
腐った植物や生ゴミ、不衛生な排水管、ペットのフンや虫の死骸などに卵を産みつけることで発生すると考えられます。
ですので、ノミバエがたかった食器を使ったり食べ物を食べたりすると、腹痛をおこすことがあります。
食品衛生上も重要な害虫のひとつですので注意しましょう。
コバエのなかでもあまり害のない種類といわれているのが「キノコバエ」です。
出典:https://tukik.exblog.jp/
体長は1~2mmで、体の色は灰黒色をしています。
梅雨が明けた夏場の明け方から10時までの間に発生し、明るい場所や風の流れに乗って部屋に入っています。
小さなものは網戸の隙間でもすり抜けることができます。
成虫は、湿気の多いところや薄暗いところ、腐った植物の周りを好みます。
観葉植物の土に生えるキノコや植物の養分を茎から吸って生きています。
そのため、観葉植物の腐葉土に卵が混入しており、そこから室内に発生するのではないかと考えられます。
お風呂やトイレなどでよく見かけるのが「チョウバエ」です。
体長は5mm程度で、体は灰色や黒色をしており、体の表面には毛が密生しています。
湿気が多く、薄暗い場所を好み、蝶のように飛びまわります。
湿地や沼といった水際に主に生息しており、人家では、お風呂や台所の排水まわり、不衛生な排水口や浄化槽などのヘドロから発生すると考えられます。
夜行性なので、昼間はトイレの壁などでじっと静止しています。
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キノコバエの発生源は?冷蔵庫かも?
キノコバエの幼虫は、朽木の腐った部分や有機質が豊富な土壌中の腐食物などを食べて成長しています。
例えば、クワガタやカブトムシの幼虫のように、土壌の栄養分をエサとして成長し、成虫になれば土の中から出てくる、といったものです。
キノコバエの発生源は明らかにされていません。
しかし、食材から栄養を得ているとは考えにくく、水分を適度に含んだ腐葉土などのある場所にいると思われます。
キノコバエの発生源が冷蔵庫であると考えるのは難しいでしょう。
むしろ、発生源が冷蔵庫であると考えられるのは、腐った植物や生ゴミが大好きなショウジョウバエやノミバエの方でしょう。
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キノコバエを家で発生させないために
キノコバエは、早朝から10時までの間に現れます。
この時間帯は窓を閉めきっておきましょう。
しかし、夏に窓を閉めきると早朝とはいえ暑くてたまりません。
そこでエアコンをつけたくなるかと思いますが、エアコンや換気扇などは、稼働するとキノコバエが室内へ吸引されやすくなります。
そのため、暑くてもこの時間帯だけはエアコンなどの使用は避けましょう。
キノコバエは、窓のサンなどのわずかな隙間からも侵入してきます。
隙間テープを使って対策をしましょう。
キノコバエは、自力で飛ぶ力はとても弱いです。
風の流れを利用して飛んでいるため、家の中から屋外に向かって風を起こせば、家の中に入れません。
扇風機やサーキュレーターを使って、風の流れを変えましょう。
屋外に置いて、侵入経路になりそうな窓やドアに近寄れないよう、横から風を送るのもいいですね。
家の周囲に粉末の不快害虫駆除剤を撒く方法もあります。
キノコバエの正確な発生源は明らかではありませんが、土や枯葉などが積み重なってできた湿り気のある場所は、キノコバエにとって最高の環境のようです。
そのため、できるだけ家の周囲は片づけてきれいにしておき、殺虫剤を撒いておきましょう。
小さい子供やペットがいる場合は、誤って口に入れたり触ったりする恐れがあるので、注意してください。
買ってきた植木鉢や観葉植物の土にキノコバエの卵があって、それが発生源になっていることもあります。
植物の近くでキノコバエが飛んでいるのを見かけたら、すぐに屋外へ植物を出すか、土を入れ替えるなどして対処しましょう
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