タイ料理を家庭で作るコツ|辛味と酸味の科学をやさしく解説

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むかし、近所に住んでいたタイ出身のお嫁さんがね、うちの台所でトムヤムクンを作ってくれたことがあるんですよ。
あのとき初めて知ったんです、タイ料理は「辛い・酸っぱい・甘い・しょっぱい」の四つの味を重ねる料理なんだってことをね。
チエばあちゃんです。
今日は、タイ料理を家庭でおいしく作るコツを、「なぜそうするといいのか」という理由も添えてお話ししますね。

ステップ1:タイ料理の基本「四味のバランス」を知りましょう

タイ料理の味の柱は、唐辛子の辛味、ライムの酸味、砂糖の甘味、ナンプラーの塩味の四つなんですよ。
実はこれ、科学的にも理にかなっているんです。
辛味成分のカプサイシンは油に溶けやすい性質があってね、ココナッツミルクや砂糖の甘みが辛さの角をやわらげてくれるんですよ。
だから「辛すぎたら甘みを足す」が合言葉。
四つの味は喧嘩させるのではなく、支え合わせるのがコツなんですよ。

ステップ2:ナンプラーは「うま味調味料」と考えましょう

タイ料理に欠かせないナンプラーは、魚を塩で発酵させた魚醤ですね。
発酵の過程で魚のたんぱく質が分解されて、うま味のもとになるアミノ酸がたっぷり生まれるんですよ。
これは日本のお醤油やお味噌と同じ仕組みなんです。
だから醤油の代わりに少し使うだけで、炒め物や汁物にぐっと深みが出ますよ。
匂いが気になる方は、加熱すると香りがやわらぐので、仕上げではなく調理の途中で入れるのがおすすめです。

ステップ3:ハーブは「最後に入れる」が鉄則ですよ

パクチーやバジル、レモングラスの香り成分は揮発性といって、熱で飛びやすい性質があるんです。
長く煮込むとせっかくの香りが逃げてしまうのね。
だから香りを楽しみたいハーブは火を止める直前か、盛り付けのときに添えるのが正解ですよ。
逆にレモングラスの茎やこぶみかんの葉のように硬いものは、はじめから煮出して香りを移すといいんです。
「やわらかい葉は後、硬い茎は先」と覚えてくださいね。

ステップ4:ライムの酸味は火を止めてから加えましょう

トムヤムクンの決め手になる酸味ですけどね、ライムのビタミンCや香り成分は熱に弱いんですよ。
ぐつぐつ煮立てると酸味の爽やかさが飛んで、苦味だけが残ってしまうことがあるの。
火を止めてからぎゅっと搾ると、香りも酸味も生き生きとしますよ。
ライムが手に入らないときは、すだちやレモン、お酢に柚子皮を少し合わせても、ちゃんとそれらしくなるんです。
昔ながらの知恵で言えば、梅干しの果肉を少し溶くのも面白いですよ。

ステップ5:辛さは「後がけ」で家族に合わせましょう

タイの食堂ではね、テーブルに唐辛子や砂糖の調味料セットが置いてあって、各自が自分の好みに味を仕上げるのが当たり前なんですよ。
家庭でも同じようにして、鍋の中は控えめの辛さにしておいて、食べる人が唐辛子やラー油を後から足すようにすると、お子さんからお父さんまでみんなが満足できます。
カプサイシンは体を温めて汗を出し、暑い季節の食欲不振にもひと役買ってくれるんですよ。
暑い国の知恵は、日本の夏バテ対策にもぴったりなんですね。

いかがでしたか。
タイ料理は難しそうに見えて、実は味の理屈さえわかれば家の台所で十分楽しめるんですよ。
まずはナンプラーを一本、台所に迎えるところから、よかったら試してみてくださいね。

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